2011年3月28日月曜日

レバノン 首都ベイルートと世界遺産のバールベック遺跡

Google Map
➛レバノンは、西アジア・中東の国で首都はベイルートです。シリアとは北東に接し、イスラエルの北に位置し、西は地中海に面しており、過去には「中東のパリ」ともよばれました。
ベイルート市街
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➛古代はフェニキア人の故地で、この地からフェニキア人は地中海を渡り植民地を形成しました。その後勢力が弱体化し、アッシリア帝国に飲み込まれ、その後、民族としてのフェニキア人は消滅したと言われています。古代末期にはローマ帝国に征服され、中世にはイスラム世界に組み込まれています。
大統領官邸

ローマンバス遺跡

ローマンバス遺跡庭園

➛宗教においても、国民の約30%がキリスト教、約70%がイスラム教の信者で、「キリスト教」はマロン派が多数派ですが、正教会、プロテスタント、ラテン典礼のカトリックなどもあります。
セントジョージマロン大聖堂

時計塔

モハメドエル-アミンモスク

➛現代レバノン史は1918年のフランスの占領とともに始まり、第二次世界大戦中の1941年9月27日にシリアが、同年11月26日にレバノンが独立を布告しました。
Ain Mreisseh

➛政治では、憲法により、宗派ごとに政治権力を分散する体制が取られており、国会の議員数も各宗派人口数に応じて定められ、大統領はマロン派、首相はスンナ派、国会議長はシーア派から選出されるのが慣例となっています。
ハムラ地区の町並み

➛現代における内戦後の経済復興を進めるレバノン政府は、ベイルートを再び観光地として売り出す計画を進めていますが、周辺諸国との関係を含めて容易でない様相です。
➛イスラエルの爆撃の跡(1996年)

レバノン大学

レバノン大学殉教者記念碑付近

➛バールベックは、レバノンの東部に位置し、首都ベイルートの北東約85km、ベカー高原の中央にある古代遺跡で、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
バールベックの遺跡

➛バールベックは、旧約聖書に登場するカインが築いたと伝えられる古い歴史をもつ町です。フェニキア時代は、豊かな土地に根づいた農耕に結びつく土着信仰の中心地で、ローマ人が200年を超える歳月をかけて神殿を築き上げました。
バールベックの遺跡

➛これらは、フェニキアの豊穣の神バールに由来しており、天地創造の最高神ジュピター(ユピテル)、酒神バッカス、美と愛の女神ビーナスを祀った3つの神殿で構成されています。
バールベックの遺跡

➛ジュピター神殿は、バールベックで最初に建てられた最高神ジュピターを祀る神殿で、アウグストゥス帝時代に建設が始められ、ネロ皇帝の時代に完成しました。東西の伝統が混ざり合ったヘレニズム期の代表作でもあります。現在は、バールベックのシンボルともなっている巨大な6本の柱を残すのみですが、これらの柱だけでも存在感はたいへんなものです。
ジュピター神殿 6本大列柱

➛バッカス神殿は、バールベックの神殿域の南西に建つ酒神バッカスを祀る神殿で、ジュピター神殿ほどの規模はありませんが、屋根以外はほぼ原形をとどめており、各地に現存するローマの神殿の中でも保存状態が最も良いといわれています。
バッカス神殿

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